千葉県は全体でみると、市街地と房総半島ではずいぶんと交通事情が異なります。地域格差が顕著なインフラ事情が千葉の特徴ともいえます。
それでは、千葉県には地域毎にどのような交通事情があるのでしょうか?
この記事では、千葉県の地域格差があるインフラ事情について徹底解説いたします。
✔千葉県の交通事情
✔千葉県のインフラ格差
✔都心へのアクセス事情
もくじ
千葉県のインフラ(鉄道・道路)は、県内の地域格差の象徴といっていいかもしれません。
まずは鉄道について、千葉県内を走っている鉄道路線は、貨物を除けば31路線もあります。 このうち大動脈は、JRは総武線と常磐線、 私鉄なら京成本線と東京メトロ東西線です。
都心に近い県の北西部は、いわゆるベッドタウンなので鉄道の利便性は高いです。市川や浦安、船橋はJRの他に地下鉄まで通っていて、 東京西部の一部の都市よりはるかに東京らしく移動も便利です。
さらに、 流山や柏の西部など、災害時にも強くて(※東日本大震災時も復旧するのが早かった!)ほとんど遅延や運休がないつくばエクスプレス沿線は、東武野田線や流鉄流山線に頼っていた時代と比べて、鉄道の利便性がはるかに増しています。
しかし、そうした北西部の鉄道事情に比べて、房総半島の南部・東部の鉄道事情は「南関東」とは思えないほど貧弱です。
京葉線や武蔵野線のユーザーの「風が吹くとすぐ止まる!」、北総線ユーザーの「運賃が高い!などという、「千葉鉄道あるある」は、房総の千葉原住民にとっては贅沢の極みといえます。
こうした千葉の鉄道事情における利便性の境界線になっているのが千葉駅です。ここから外房・内陸方面へは、千葉駅から総武本線、外房線成田線(途中まで総武本線)のいずれかで移動することになり、内房方面へは内房線(実際は蘇我駅からが内房線)ということになります。
そして南や東に向かうにつれて、 その鉄道事情はまるでグラデーションをかけたように不便さを増していくのです。
都心から東を千葉駅までとする北西部が、 千葉県内で最も鉄道の利便性が高い地域として、その境界線となる千葉駅を第1分断ポイントとすれば、第2分断ポイントは南なら木更津・君津駅、東なら成田駅、成東駅、上総一ノ宮駅でしょう。
第1分断ポイントである千葉駅から第2分断ポイントの各駅までが、鉄道移動に多少の不便さを感じるエリアです。そして第2分断ポイントの先となるとかなり不便で、もはや鉄道マニアしか喜ばない「美しきローカル線の世界」が広がっているのです。
まずは内房方面の内房線は、木更津駅を越えて君津駅を抜けると単線になります。単線エリアの内房線の各駅は、日中は上り下りとも1時間に1本が基本であり(※早朝は3〜4本)、時間帯によっては1本も停車しないこともあります。
木更津駅と上総亀山駅を結ぶ久留里線でも、休日・平日を問わずほぼ1時間に1本間隔です。この久留里線は2009年のダイヤ改正で「東京近郊区間」に加えられたものの、いまだにIC乗車カード対応の改札機がないので、 Suicaなどが使えません。
一方、市原市の五井駅と大多喜町の上総中野駅を結ぶ、ローカル線の小湊鉄道ですが、実は久留里線や内房線(単線区間)より運行本数が多いです。
しかし、本数がそれなりにあるのは五井駅から上総牛久駅間のみ……。同線の上総川間駅以南は本数も少なく、内房線や久留里線の状況とほぼ変わらなくなるのです。
東に目を向けると、成田はJRと京成のどちらの路線も使えるのでかなり便利です。内陸地で都心からかなり距離はあるものの鉄道事情が良く、ベッドタウンとしての評価も高いものです。
しかし、成田線(我孫子方面は除く)は成田駅を過ぎて久住駅以東になると、運行本数が思いっきり減ります。千葉駅と成田駅間の運行本数はそれなりに多いので、そのギャップはかなり激しい……。
私鉄では、芝山鉄道線(成田と芝山を結ぶ超短い路線)が九十九里方面へ延伸されれば、成田駅以東の利便性も多少アップしそうですが、実現のメドは立っていません。
総武本線も同様で、成東駅以東は松尾駅から運行本数が減ります。外房線は観光路線なので特急列車も運行していますが、普通列車の運行本数は上総一ノ宮駅を境に減ります。
それらをカバーするかのように、 いすみ鉄道や銚子電鉄の地元密着型の鉄道路線が走っていますが、地元で利用する人は少ないです。いずれの路線も利用客が少ないので、 鉄道会社も運行本数を増やしたり、積極的な設備投資ができないのです。
都心からの遠隔地は、鉄道に関していえば利便性アップは望めない状況です。千葉は南関東だといっても、房総半島の南部や東部は、よくある地方の状況と一緒で、鉄道に依存することのない車社会になっています。
実際、東京湾アクアラインがあることで、千葉県内の遠隔地から都心への移動は、電車よりも高速バスが定着しています。
東京駅と千葉県下を結ぶ高速バス便は、木更津を筆頭にして、君津、館山、鴨川、勝浦、茂原、大網、東金、成東、 八日市場、旭、銚子、佐原と、遠隔地をほぼ網羅しているのです。
しかし車社会でも、千葉県内の道路整備はまだ不十分です。北東部から北西部にかけての高速道路の整備は、京葉工業地帯のある千葉と国際空港のある成田は昔から優遇されており、さらに茨城の鹿島臨海工業地帯とのアクセス強化もあって、東関東自動車道が早くから整備されました。
千葉県内では東関道と常磐自動車道、そして館山自動車道を連絡し、首都圏を環状に結ぶ首都圏中央連絡自動車道も通ります。もちろん、木更津と川崎をつなぐアクアラインも圏央道を形成する重要なピースで、圏央道の東金〜木更津間が開通しました。
県北部と中央部の高速交通網の整備は着々と進んでいます。
しかし南部に目を向けると、高速道路といえば館山自動車道1本で、「館山」という名が付きながらも館山まで通っていないところが寂しい……。
さらに館山自動車道は縦移動のための道路で、横移動のための高規格道路がなく、内房と外房の移動はしづらいところです。
房総スカイラインの有料道路もありますが、基本的には片側一車線のクネクネした山道や、恐ろしく細い道ばかりで移動がラクとはいえません。南部ほど車への依存度が高いにも関わらず、道路事情が悪い現状です。
南部は観光が主産業です。だからこそ貧弱な道路事情に伴うアクセスの悪さは観光客の流入にも悪影響を与えかねないのです。
実は南部に限らず、 千葉県全域の道路事情は最悪との評判があります。国道6号、15号、128号、409号などの道路はいつも渋滞がひどく、原住民はほとんど高速道路や有料道路は使わず、移動に使える道が限られているので、一部の一般道に車が集中してしまっているのです。
千葉の道路事情が悪い理由として、これまで有力な道路族議員が少なかったことや、成田闘争の影響(千葉県収用委員会会長襲撃事件)で、県では道路など インフラ開発用の土地を取得するための「千葉県収用委員会」がずっと停止状態になっていたことも大きいとされています。
県が長らくインフラを整備できる状態になかったことで、用地買収が必要な開発事業が遅々として進まず、現在のように残念な道路事情になってしまっているのです。
首都圏の一角として、インフラ整備が特に必要とされているだけに、今後この遅れをどこまで取り戻せるのかが課題となるでしょう。
公共事業のバラマキでもない限り、その道のりは遠そうで地域間のインフラ格差の是正はまだ先になりそうです。
鉄道網の利便性は相変わらず北西部偏重です。東京五輪開催に合わせて、千葉県がもっぱら躍起になったのが京葉線とりんかい線の直通運転。浦安市などの沿線自治体にとっては十数年来の悲願なので、目の色を変えたのも当然かもしれません。
ところが、北総鉄道は「運賃が高すぎる」という理由から裁判沙汰が続き、 ついに印西市長まで参戦! 久留里線は未だにSuicaに対応できず、銚子電鉄は経営状況がまずいことか ら「まずい棒」を販売するなど自虐ネタにさえしています。こうした鉄道格差は、もはや千葉の伝統芸だと思えてくるのです。
「千葉県の交通状況は快適?千葉県の地域格差があるインフラ事情」はいかがでしたか?
千葉県は観光地も多く、自然も多いので旅行やドライブにもピッタリ場所です。どこに行くかによって交通手段も変わるのでぜひチェックしてみてくださいね。
この記事は、結婚相談所の「ラポールアンカー千葉」が執筆いたしました。
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