愛知県は、花きの産出額全国1位を誇る日本一の花の産地で、「花の王国あいち」とも言われています。温暖で日照時間の長い気候を活かした施設栽培が盛んです。産出額全国1位の菊、バラをはじめ、カーネーションや洋ランといった各種洋花や鉢物など、ニーズに合わせて多くの品目を生産しています。
さらに、農業王国の顔も持ち合わせています。様々な野菜が産出額の全国トップです。
それでは、生産日本一を誇る愛知県には、どのような特産物があるのでしょうか？
この記事では、愛知県の農業や生産物について徹底解説いたします。
✔愛知県の特産物
✔愛知県の産出額トップの詳細
✔愛知県の農業が盛んな理由
自動車をはじめとする産業が集積する愛知県。実は全国有数の農業地帯でもあります。
キャベツやシソ、菊、これらは全て産出額の全国トップを誇ります。
さらに「令和元年生産農業所得統計」によると、2019年における愛知県の農業産出額は2949億円で、全国第8位となっています。
北海道や九州に比べると耕地面積は狭いですが、治水工事を重ねて水害に立ち向かい、生産量を増やしてきた歴史があります。
1981年に県が発行した「愛知県園芸発達史」によると、江戸時代にオランダ人が持ち込んだとされるキャベツが愛知で栽培され始めたのは1887年。
現在の名古屋市中川区で「野崎徳四郎氏が、名古屋市、佐藤管右衛門氏より種子の分譲を受けて栽培したのが始まり」との記述があり、全国的にも生産が早かったといいます。
キャベツは品種によって春系と冬系に分けられますが、愛知で生産されるのは冬系が多いです。柔らかい春キャベツは生食に向きますが、冬キャベツは堅く締まっています。煮崩れせず、加熱すると甘みが増し、鍋に最適です。
愛知県のもう一つの顔が「花の王国」です。2018年まで57年連続で観賞用植物の「花き（観賞用の植物全般）」産出額は543億円で全国1位！ 全国シェアは16.3%も誇ります。
全国の2割ほどを占め、2位の埼玉県とは約3倍の差があります。尾張、三河地方は江戸時代から園芸が盛んな地域として知られていました。
販売目的の営利栽培が始まったのは大正から昭和初期頃。消費地が近い地理的条件と温室などの技術の発展もあり、栽培量を大幅に増やしました。
中でも菊は全国の3分の1を生み出しています。カギを握るのは昭和初期に開発された「電照菊」と呼ばれる栽培手法です。
照明で人工的に日照時間を調節し、開花時期を遅らせて需要が多い正月や春の彼岸などに出荷できるようになりました。
「コチョウラン」で知られる洋ランやバラも産出額が全国1位！ 技術の向上でさまざまな品種が誕生しており、贈り物やブライダル用などで人気を集めています。
それでは、なぜ愛知県は農薬が盛んなのでしょうか。県内には木曽川、長良川、掛勢川の「木曽三川」が流れる濃尾平野をはじめとする、肥沃な平地が古来広がります。
しかし、江戸時代まで3つの川が分流、合流を繰り返しており、度々起きる水害が悩みの種だったので、江戸時代に三川の分流工事「宝暦治水」に着手します。
下流域では抑止に効果がありましたが、上流域で逆に水害が増えるなど課題を残しました。結果的に、明治期に入ってオランダ人技師『ヨハニス・デ・レーケ』の指導による治水工事でようやく分離に成功し、水害は劇的に減りました。
戦後には愛知用水など近代的な大規模用水の整備が進み、水不足に悩んでいた知多地方などにも農地が広がっていったのです。
それでも愛知の耕地面積は約7万5700ヘクタールで、全国16位に留まります。企業と農家、自治体が協力して、AIを活用した生産管理やドローンによる水散布など、先進技術の導入で生産性を高めようとする取り組みが今もなお続いています。
「愛知県民は野菜が嫌い！」と言われてピンとくる愛知県民はいるでしょうか？
実は、カゴメが実施した『都道府県別の野菜摂取量調査』で、愛知の1日の平均野菜摂取量は99.5グラムと全国で最も低い結果となりました。1位の長野県との差は実に40グラム以上……。
国民健康・栄養調査でも、摂取量が成人の男性は全国最下位、女性も下から3番目でした。
「県民性」を研究する研究所は、「推測ですが、愛知は家族で行動する傾向が強く車社会でもあり、外食が多くなって野菜の摂取が減っている可能性がある」と見ています。
みそカツなど味付けが濃い「名古屋めし」の存在も影響しているようで、肉と魚をメイン食材にしてご飯が進む味付けが多く、野菜に手が伸びにくいのかもしれません。
野菜はビタミンやミネラルを豊富に含み、健康な体づくりには欠かません。愛知県は農業王国として、愛知自慢の野菜に改めて目を向けてはいかがでしょうか？
ラポールアンカー 
「愛知県は農業王国！生産日本一を誇る愛知県の特産物」はいかがでしたか？
愛知県は野菜も花も、産出額は全国トップシェアを誇ります。気候に恵まれた愛知では、カップルや家族で農業や自然の姿に触れてみるのも良いかもしれません。
地元民も観光客も、愛知の魅力を体験してみてくださいね。
この記事は「ラポールアンカー名古屋」が執筆いたしました。
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