教育県と呼ばれる岡山は、岡山五校を筆頭に様々な教育政策を打ち出しています。
また、岡山県では、知育・徳育・体育をバランス良く促進し、未来を切り拓いていける人材を育成するため、子どもたちが学びに積極的・主体的に取り組んでいけるよう、この3つに加えて夢を育む「夢育(ゆめいく)」を推進しています。
それでは、岡山には「教育県岡山」と呼ばれるに相応しい県民性があるのでしょうか?
この記事では、岡山の教育について歴史と実態について具体的に見ていきましょう。
✔教育県岡山の歴史
✔教育県岡山の実態調査
✔岡山五校やその他の学校の教育格差
もくじ
岡山県は「五校」を中心に、教育に力を入れて様々な取り組みを行っています。一方で、その学力社会にコンプレックスを感じる人々も多いと言います。
それでは、さっそく教育県岡山の実態を見ていきましょう。
岡山県では、高校で人間のだいたいの価値を決められてしまうことが多いとされています。 おまけに私立よりも公立を優位とする風潮は根強いです。つまり、思考が田舎的なわけです。
30代になった今でも、親兄弟親類縁者に至るまで「人にいえんような高校に行った」「人に聞かれても卒業した高校名を言うな」と、当たり前のように言われたのです。
1980年世代より上の世代は、高校受験のときに「人間は学力によって格差をつけられる」と思い知ったはずです。
高校の統廃合で、岡山五校・倉敷四校の総合選抜がなくなる1999年頃まで、岡山県の県立高校は、職業系高校を除けば、推薦入試制度も存在しませんでした。
なので、中学3年生になると三者面談で、もし試験での5強化の点数を材料に、受けるべき高校を判断し、高校生活の明暗を分けていたのです。
さて、少子化に伴う統廃合を得て、岡山県の高校ランキングも変貌しました。五校のトップに君臨していた岡山朝日高校は、名門ゆえか、人気を急上昇させてきた岡山城東高校の追随を許していません。
むしろ、岡山朝日高校は、岡山県内でもエリート高校度がパワーアップしています。岡山県で最強のエリートコースは、岡山大学附属小学校→附属中学校→五校だったわけですが、高校は岡山朝日高校一択になったわけです。
受験でも、岡山朝日高校の「英数国」は独自問題で入試を行うシステムであり、名門の看板は色あせていない様子です。
また、総合選抜制が廃止された現在でも県立高校の学区制は温存されていて、全県学区の高校以外は出身中学に応じて6つの学区内で高校を選ばなくてはいけません。岡山朝日高校に進学したければ、まず岡山市か玉野市に住所がなければなりません。
一方、県内でも増えてきているのが私立の中高一貫校です。かつては、私立岡山中学・高校程度だった中高一貫校は、2007年の朝日塾高校創立を一つの契機にして、増加する傾向がみられています。
元はあまり「デキのよろしくない」私立高校だったところが、大学の附属高校になり、学校名を変えるなどして変貌したものです。これらの高校は、全国の似たような高校と同じく、特進クラスを設置し、大学進学実績をアップさせたり、部活動に力を入れるなどで入学者獲得にいそしんでいるのです。
多くの十代の青春を暗黒(五校落ちた→私立入学→破滅)にしてきた「教育県岡山」の学校制度は、近年、教育レベルの低下に危機感もあるのか、高校入試の多様化は進んでいます。県立高校で自己推薦入試を設けるところが増えたのも、その一つの表れです。
自己推薦の基準は様々で、岡山朝日高校に次ぐエリート校である岡山城東高校では、重視する実績として「英検2級、TOEFL PBT450点以上」 という基準があります。英語得意な生徒が有利か? と思いきや、他の高校を見ると、サッカーやスキー、ヨットなどのスポーツから、吹奏楽に箏曲まで一芸の類いが多いとわかります。
また、入試に面接を課す県立高校も次第に増加しているのです。
いまだ、岡山五校・倉敷四校出身者がのさばっている岡山県の高校事情ですが、それも次第に過去のものになりつつあるようです。
とりわけ岡山県内限定で、出身者は一生エリートとしてのプライドだけで生きていけた岡山五校も変容しています。 総合選抜の廃止後に、岡山大安寺高等学校は廃止。岡山操山高等学校は中高一貫校となりました。岡山朝日高等学校は、同時の入学試験で受験を行うようになりました。
ようするに、五校の中でも人気の高かった朝日と操山だけが「うちは、やっぱり名門中の名門じゃ!」と、さらにエリート校として高みを目指すようになったのです。
総合選抜制の時代に比べると、より競争が激しくなったので、やはり2つの高校の生徒たちは岡山の街を肩で風を切って歩いている感があります。
しかし、既に高校生活を終えて数十年あまりの私は、「○○さんところは、子供が普通科に合格して〜」と、尊敬の目でみられていた人の中には、人生が上手くいっていない人も多いもの……。
東京大学では、子どものときから「東大に入るだけ」を目標に頑張って、入学したら燃え尽きて精神を病んでいる学生をよく見かけます。岡山では、高校レベルでその現象が……。
「五校に入っても大学が……」と、誰も知らないような大学にしか合格できず、その後の人生は……という人は多いものです。今は肩で風切っている朝日や操山の学生も、 人生のこれからはわかりません。
それよりも、頭のデキでは多少は落ちても人気が高いのは、やはり城東高等学校ではないでしょうか。なぜなら、県北などからも下宿して通っている生徒も多いのです。学校の所在地は岡山も街外れなのに、最も都会的な香りのする学校として、その人気は止まるところを知らないのです。
このように、県立高校の新たな勢力図が描かれていて、私立にも変容が訪れています。基本、岡山県で私立高校といえば、県立で落第したか、そもそも入られなかった生徒の一つの選択肢でした。
それがどうしたことか、かつては寄付金次第で入学、卒業も裏から自在とされた吉備高等学校(明白な事実)が、岡山商科大学附属高等学校として、とても立派な校舎になっています。就実も男女共学になり、女子高生の制服が可愛い人気校になっているのです。
さらに、金山学園高等学校が、岡山学芸館高等学校と名前を変えて中高一貫のエリート教育まで始めたことも驚きの一つです。岡山県における「私立=バカ」の図式も過去のものになりつつあるるのかもしれません。
「カンダイに通ってるんじゃ」と言われて、関西大学かと思って話をしていると、どうもかみ合わないのが岡山県民です。岡山の「カンダイ」とは、瀬戸内市にある環太平洋大学の話です。
現在、岡山には岡山大学を筆頭に国公立大学が3つ、私立大学が4校設置されています。人口10万人あたりの大学数は全国第4位と「教育県岡山」の体裁を整えています。
しかし、学歴社会を好む岡山県人の気質は、ここでも如実に現れています。なぜなら、高校が県立偏重なのと同じく、今でも県内の大学でも岡山大学は別格、他は十把一絡げと考える人は多いのです。
全国的には、中国地方では広島大学のほうが格上ですが、岡山県人は気にしません。偏差値は別として、岡山大学の全国的な立ち位置は、国立なら香川大学で、鳥取大学よりはるかに上です。
私立なら関関同立よりも上だと思われています。岡山大学医学部に通っていれば、岡山県ではスーパーエリートの扱いです。県外に進学するなら、国立なら東大・京大、私立なら早慶あたりに進学しないと、「すごい!」とは言われません。
また、岡山経済の中心的企業である天満屋が慶應閥(慶應大学の卒業生からなる、優秀な人材が集うエリート集団)の強い会社なので、県内では早稲田よりも慶應のほうが評価が高いのです。
次第に消え去りつつありますが、飲食店でバイトしている学生を見ると、お年寄り世代は「○○大(岡大以外の大学)だから、ここくらいしかバイトできない」と言い放っていたり……。
岡山県内の大学進学率は、例年50%を越えていて、全国では中位に位置しています。そのうち、約4割強は地元大学進学で地元志向は高まっています。景気動向が厳しい中で全国的に「進学するなら地元で」と、地元志向は強まっているのです。
私立大学に行き下宿する場合、大学生活1年間の費用は年間約236万円。これは岡山県の平均収入558万円の4割近くを占める数値です。県外の私立大学に進学できるのは、ごく限られた人だとわかるはずです。
これが自宅通学だと、費用は年額で約169万円まで下がります。年間で68万円、4年間で約270万円の負担減、県内の大学の需要が高まるのも当然だといえるでしょう。岡山県内の大学は、負担の少なさを宣伝すると共に、 手厚い就職支援を訴えて学生獲得に乗り出しています。
就職では地元進学、あるいは県外に進学した学生ともに、岡山で就職しようとする人も多いですが、これにありがちなのが、会社の同僚は高校の同級生そのままという構図です。高校の学力である程度、進学先の大学のレベルを確定するものです。
就職先企業も、それに準ずるので、結果的に同年代の同じオツムのデキの人は似たような企業に入社していきます。大都市と違って、企業も限られるので、同級生との再会率はとても高いのです。高校時代が暗かった人は、県外へ逃亡するしかないのかもしれません……。
全国で大学の経営難はよく報道されるようになってきました。これだけ大学の多い岡山ゆえ、経営の苦しさは聞かれますが、まだ倒産の危機のような具体的な話はありません。
どの大学も知恵を絞っているようで、中にはありがちな「留学生で学生確保」に手を出している大学もあります。その影響か、岡山県は外国人留学生が人口10万人あたりで全国第6位と高率です。中でも岡山商科大学と、山陽学園大学は、学生の3割近くが留学生(主に中国人)になっています。
口の悪い岡山県人は「あそこの大学にいけば、こっちが中国に留学している気分じゃ」と言う……。 岡山県における特異な、ねじくれた大学観はまだまだ払拭されそうにありません。
「教育県と呼ばれる岡山の実態は?岡山五校との教育格差と今」はいかがでしたか?
学歴コンプレックスを持つ教育県にも、様々な考え方と取り組みがなされていることがわかりました。
「世の中、学歴ではない!」とは言われつつも、親世代からすれば、まだまだこの風潮は残りそうですね。
この記事は、結婚相談所のラポールアンカーが執筆いたしました。
あなたの婚活を「ラポールアンカー岡山」が応援しています。
結婚相談やお見合い、婚活なら結婚相談所のラポールアンカー
時間や場所は会員様のご都合で結婚相談いたします。
「ホームページや口コミで評判」とおすすめ。
初回無料・完全予約制・プライバシー厳守です!
法律を守って運営している
地域密着型の結婚相談所(マル適マーク取得)です。
結婚できました。ありがとうございます。
成婚しました。たくさんの連盟が利用できて会員数も多く、ぴったりの出会いがありました。相談所ならここがおすすめです。
とても優しい仲人さんに担当していただきました。無事に成婚までたどりつけました。本当にありがとうございました。