大阪のイメージといえば「コナモン」「お笑い」、そして「なんか危なそう」 というものがあります。
大阪人にとって、大阪は「日本第2の都市」という意識は全くなく、独立国家の大阪として、笑いとコナモンにまみれながら、根っからの商売根性とノリで、今も昔も邁進し続けています。
しかし、今大阪は間違いなく変化の時にあります。平成型地域政党の先駆けである大阪維新の会による改革は注目を集めました。
キタの大阪駅周辺は、駅ビルの完成に続き「うめきた」開発エリアが登場しました。
一方ミナミでは従来の中心地である道頓堀や心斎橋で、これまでの「ミナミの中心」から急速に「大阪観光の中心」への変化が進み、阿倍野には『あべのハルカス』を象徴とした新しい街が出現しています。
反対に、開発とは無縁のディープエリアは高齢化で複雑怪奇な分断と融合が進み、社会格差は以前よりも広がる一方です。
大阪市を取り巻く環境に目を向けてみれば、すでに伝統と化した府警の不祥事に、変わらず犯罪ワースト1の状況です。生活保護の街と揶揄される西成区など、さまざまな問題が相も変わらず山積みです。
「天下の台所」「くいだおれの街」と呼ばれながら時代を切り抜けてきた大阪。変化の中にあって、その巨大な潜在能力と問題は、今も変化していません。
2018年には、世界的権威を誇るイギリスの経済誌『ザ・エコノミスト』が選ぶ 「世界で最も住みやすい都市」で大阪が第3位を獲得し、近年観光地として成長している日本の中で、大阪は確固たる地位を獲得しています。
一方では急速に発展し、一方では従来の問題を維持もしくは発展させてしまっているのが大阪市の現状といえるでしょう。
大阪市がかかえる問題、そしてタブーに鋭くツッコミを入れながら、開発に揺れる大阪と大阪人の姿を徹底的に分析していく、「コナモン」 と「お笑い」だけでは計り知れない、新たな街を解説いたします。
「大阪のキタVSミナミ!自分の街が大好きな大阪人の特徴とエリア紹介(前編)」はこちら
✔大阪が住みやすい理由
✔大阪が世界的に評価されている理由
✔東京よりも大阪!大阪が日本No.1といわれた歴史
もくじ
古くからの商店街や風俗街など、今となっては大阪が誇る「文化財」であり、伝統の一つです。これらの存在が、太古の昔から大阪の街を繁栄させてきたのは間違いありません。
そもそも、大阪は日本で最高の都市です。確かに、国を司る「都」は、京都や東京にありました。
しかし、特に豊臣秀吉の戦国時代末期以降、経済、文化の中心はずっと大阪にあり、その優位性は昭和の時代まで続いたのです。
江戸時代は、特に大阪の存在感が際立った時期がありました。当時の国内経済は、各地で米を生産し、それを大阪の市場で現金化するというシステムでした。
つまり、日本全国の「資本」が一旦大阪に集まっていたのです。これに伴い、現在は株式などの取引が盛んな「相場」を大阪で発展しました。
お米などの収穫量や品質によって取引額は変わります。これを予測し、将来的な売買をあらかじめ約束し、利益を狙う「先物取引」は、大阪で「世界一早く」始まったといわれています。
大阪は日本のみならず、世界的にも規模、先進性でトップクラスの都市だったのです。
主要産業であるお米を運搬するため、日本海航路や瀬戸内海航路が繁栄したわけですが、船はお米のついでに各地のさまざまな産物も運びました。
江戸時代には北海道(蝦夷地)貿易が盛んになったのですが、北海道の産物も米と共に一度大阪に集まりました。
現在の日本食の基本になっている「昆布出汁」などは、こうした一連の流れのなかで大阪から全国に波及していったのです。
経済が発展すれば、余暇が生まれ、文化が育ちます。元々日本の文化は京都を拠点として発達してきたわけですが、江戸時代には経済力で突出した大阪で多くの文化が発展しました。
人形浄瑠璃は大阪で生まれ、現在に続く形の相撲は大阪で育ったのです。
大阪が、「天下」を奪われたのは、1980年代以降。特にバブル経済の崩壊した1990年代からその傾向は顕著になりました。
日本の有名企業は、 江戸時代や明治初期にその起源を持つものが多く、そうした企業のほとんどが、 長らく大阪に本社を構えてきました。
しかしバブル崩壊以降、長引く経済危機に際 し、多くの企業が集約化や合併といった「対策」をとり、その結果として「東京本社」への一極集中が進みます。
結果、2000年代には大阪から大企業の本社は激減し、オフィス街には空前の空洞化が進行したのです。
経済の退潮は、文化面での衰退も招きます。落語に代表される「笑い」にしても、多くは関西発であり、関西出身者が担っており、吉本や松竹芸能といった企業が支配体制を敷いているのにも関わらず、明石家さんまさんやダウンタウンといったトップどころは活動の軸足を東京に移してしまう始末……。
他の文化産業ではもっと状況が厳しく、例えば音楽産業は、よほどのビッグアーティスト以外は東京圏でしかまともな集客ができなくなってしまいました。
地方で集客に苦労するのは、単純に人口の多さなどからも当然ですが、「大阪ですら客集めに苦労する」というのは衝撃的でしょう。
2018年、大阪にはグッドニュースが相次ぎました。
その一つが、イギリスの経済誌『ザ・エコノミスト』が行っている「世界で最も住みやすい都市ランキング」で、なんと大阪が第3位に食い込んだのです!
『ザ・エコノミスト』誌は、経済誌としては世界的な権威を誇る老舗雑誌。誰彼かまわず噛みつくのが伝統のイギリスメディアだけに、その評価は辛辣です。
そのなかで、大阪は見事表彰台をゲットしたのです。
(BBCは国営放送のくせに超大暴れ)
ちなみに、1位はオーストリアのウィーン、2位はオーストラリアのメルボルン。東京も上位入賞を果たしていますが、大阪の遙か下の7位です。
この調査は、治安、医療、環境、教育、インフラの5項目で点数を付けるもの(100点満点)。大阪は総合点で97.7点という評価を得ました。
内訳として、治安は100点、医療も100点、教育もまた100点で、環境は83.5、インフラ92.9という結果です。
宿命のライバル東京は総合97.2点。治安、医療、教育は同じく100点で、環境は大阪より上の94.4、インフラは92.9で、インフラが勝負を分けた形になりました。
しかしこの結果、いわゆる「大阪」を知っている人からすれば、「『治安』が100点っておかしいやろ?」となるのが自然な反応かもしれません。
ただ、この「世界で最も住みやすい都市」にエントリーされる街は、 世界各国の首都や主要都市なので、なかには内戦中だったり隣国から攻撃を受けていたりする街も入ってきます。
米英仏独などいわゆる主要国の都市はすべてトップ10圏外となり、これらの街では麻薬が横行していたりギャングが間歩していたりします。
日本国内では治安が悪いというイメージの大阪でも、世界的にみれば「超安全」という評価になるのです。
大阪と東京の順位を分けたのが「インフラ」といわれると、これもなかなか微妙なところです。確かに、大阪の交通インフラは便利です。
しかし完全に梅田と難波を起点にしないといけないシステムや、起点駅が梅田にしろ難波にしろ分散していて、地下街を長距離歩く大阪が、本当に東京を上回っているのでしょうか?
そこで東京のインフラ網の弱点をみながら、大阪の優位点を探ってみます。
大阪に比べ、東京は「都市圏」として相当巨大です。まず、梅田や難波のような中核駅が多すぎるところが挙げられます。
都内でも東京駅、品川駅、渋谷駅、新宿駅、 池袋駅、上野駅と山手線の駅だけで6つもあり、そこから放射線状に各方面に路線が走っています。
これに加え、神奈川県の横浜、川崎、埼玉県の大宮、千葉県の船橋、千葉、松戸など、近隣県にも重要な拠点があり、それら全てを含めて「首都圏」となっています。
これらの距離は、大阪都心部から神戸、京都、生駒、和歌山県北部などと比べ遠いものが多く、関西圏のような急行など、速い列車が少ないのも弱点で、ドアトゥドアで2時間といったエリアが非常に多いのはマイナス要因でしょう。
もう一つ東京は、大阪のように碁盤の目状に街ができていないことが挙げられます。大阪の地下鉄は、碁盤の目にそってキレイに「縦横」に走っているのに対して、東京の地下鉄は複雑怪奇。
いたる所の駅が乗換駅で、詳細なガイドがなければ明後日の方向にいってしまいます。
さらに、首都高速道路の構造的欠陥が挙げられます。東京の都心部を走る首都高は、1964年の東京オリンピックに合わせて、かなり強引に作られたものです。
当時の技術ではアップダウンが激しい東京の地形に合わせて均等な高さで高速道路を作れず、オリンピックという明白な期日があったので、元々江戸城のお堀であったところから水を抜いたり蓋をして暗渠化して「川の上を走る」道路を作ってしまいました。
このため、まるでレース場のようなアップダウンと複雑なカーブ、慣れているドライバーでも気を抜くと間違える出口やジャンクションだらけの道になってしまいました。
大阪の阪神高速1号環状線も1964年から通行できるようになりましたが、無理矢理合わせなければならない期日がなかったので、首都高に比べれば遙かに「ちゃんとした」道路となっています。
環状線も、首都高と同じく川の上を走っている区間ばかりですが、東京に比べればじっくり作れたのです。
大阪のドライバーからしてみれば「環状なんて渋滞だらけ事故だらけやん」と感じるでしょうが、首都高はもっと劣悪なのです。
さて、大阪市民、府民は大阪の街に多くの問題があるのを知っています。しかし、やはり外国から高評価を得たことは、それらを一旦忘れて素直に喜ぶべきでしょう。
だからこそ、「これだけ問題だらけの大阪でも3位なら、ちょっと頑張れば世界一になれるんちゃう?」と思えて仕方がありません。
大阪の魅力は、キレイなものや美しいものから、怪しいもの、危ないものまで全てが揃っており、注意深く付き合えば、ありとあらゆるものに触れられる街です。
その魅力は、一見厄介で面倒なものの存在を許し、むしろ楽しんでしまう大阪人の心意気によって成り立っています。
絶妙なバランスの上に立っている大阪の面白さと魅力。大阪市民と「危ない大阪」の付き合いは長く密接です。いずれ危なさを持ったまま、世界ナンバーワンの都市として評価されるようになる日はきっと来るでしょう。
それを期待して、明日も変わらない日々を過ごすのが、大阪にとっての「勝利の方程式」になるのではないかと感じるのです。
「世界に認められる大阪「住みやすさ」の評価は世界3位!大阪人の結婚生活は順風満帆」はいかがでしたか?
「世界第3位」とは規模が大きいように思えますが、世界的にみれば大阪はとても住みやすいところだと証明されました。
「とにかく大阪が好っきやねん!」という大阪人にとって何より励みになるでしょう。
(そういう人は順位に関係なく大阪愛に溢れているのですが……)
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