結婚適齢期を迎え、これから婚活を始めようか、それとも独身でいようか悩んでいませんか? 多様化したライフスタイルの昨今では、人々の考え方は千差万別です。
結婚に興味がない人から、婚活の不安でそう考えてしまう人など、いろいろな事情で一生独身を決めた人もいるでしょう。
結婚するか、一生独身でいるかは人生における一つの選択肢です。だからこそ、その選択のメリットとデメリットを理解して、より良い人生を送るための準備を整えましょう。
それでは、一生独身の人は人生においてどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?
この記事では、独身を選択する理由と傾向について徹底解説いたします。
✔一生独身のメリット、デメリット
✔独身を選択する理由や傾向
✔結婚するメリット
もくじ
昔に比べると独身者が増えていると言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか?
2021年の国勢調査によれば、年代別の男女の生涯未婚率(50歳まで一度も結婚したことのない人の割合)は以下のようになっています。
未婚者の割合は徐々に増え、2000年代に入ると急激に増加。2015年時点では男性23.3%、女性14.1%となっています。男性のおよそ4人に1人が、女性のおよそ7人に1人が一生独身ということになります。
一生独身の男女は増加傾向にありますが、なぜ独身でいるのでしょうか。調査データをもとに、その理由や傾向を考えていきましょう。
2021年に国立社会保障・人口問題研究所が実施した第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)によれば、25~34歳男女の「独身にとどまっている理由(3つまで選択可)」は上位から以下のようになっています。
■男性
■女性
男女ともに、独身にとどまっている理由の1位は「適当な相手にめぐり会わない(男性45.3%)(女性51.2%)」となっており、それぞれ半数近い人が選択しています。
男性の2位の「まだ必要性を感じない(29.5%)」は、女性でも3位(23.9%)となっており、男女ともに独身でいる大きな理由となっているようです。
また、男性の4位、5位、6位は、順に「自由さや気楽さを失いたくない(28.5%)」「趣味や娯楽を楽しみたい(19.4%)」「仕事(学業)に専念したい(17.9%)」となっており、これらは女性では2位(31.2%)、4位(20.4%)、5位(19.1%)と、より多くの人が選択しています。
男女ともに、結婚することで今の充実した生活を崩したくないという思いがあるのかもしれません。
また、「結婚資金が足りない」を理由に挙げる人も多く、男性では3位(29.1%)、女性では6位(17.8%)になっています。
以上の理由を見ると、「まだ必要性を感じない」「自由さや気楽さを失いたくない」「趣味や娯楽を楽しみたい」「仕事(学業)に専念したい」「まだ若すぎる」は『あえて結婚しない理由』となります。
さらに、「適当な相手にめぐり会わない」「結婚資金が足りない」「異性とうまくつきあえない」「住居のめどが立たない」「親や周囲が同意しない」は、『結婚することができない理由』に分類できることがわかりました。
あらためて調査結果を整理すると、独身でいることを選んでいる男女は以下の傾向に分類できます。
経済的に不自由がなく、身体的に健康で精神的にも満たされていれば、不安や孤独を感じることは少ないでしょう。いろいろな面において、一人で生活できる自信のある人は、結婚の必要性を強く感じないのかもしれません。
結婚をすれば、家族に対する責任が伴います。また、独身の場合と比べて、お金や時間、行動などが制限されます。そのような制限や束縛を嫌う人は、独身でいることを望むのでしょう。
仕事で成功している、趣味に打ち込んでいる、気の合う友人と集まっているなど、仕事やプライベートが充実している人は「寂しい」「家族が欲しい」などと思う機会が少ないのかもしれません。
また男女雇用機会均等法があるとはいえ、今でも女性は妊娠や出産、育児がキャリアの中断になるケースが見られます。そのため、仕事に強くやりがいを感じている女性のなかには、そのような事情を避けたくて独身でいる人もいるでしょう。
それでは、独身でいることには、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。まずはメリットについて見ていきましょう。
第16回出生動向基本調査において、「独身生活に利点がある」と考えている18~34歳の未婚者に「主要な独身生活の利点(2つまで選択可)」を問う設問では、以下のような結果になっています。
■男性
■女性
男女ともに2位以下に大きな差をつけて「行動や生き方が自由(男性69.7%)(女性75.5%)」が1位になっています。
「住環境の選択幅が広い(男性6.3%)(女性:6.0%)」といった項目も、独身だからこその自由な選択といえるでしょう。
また責任がないことを自由と考えるなら、「家族扶養の責任がなく気楽(男性2位:26.7%)(女性3位:19.8%)」も自由な生き方に近しい内容です。
「金銭的に裕福(男性3位:25.2%)(女性4位:16.2%)」など、自分の意志で自分のためだけにお金を使うのは独身ならではといえます。
男性4位「広い友人関係を保ちやすい(17.3%)」、7位「現在の家族との関係が保てる(3.4%)」は、女性では2位(25.8%)と5位(10.6%)です。
男女とも、周囲との今の関係性を保てることを独身生活の利点と考えていますが、その傾向は女性の方がより強いようです。
また、男性8位「職業をもち社会との関係が保てる(2.8%)」は、女性では6位(9.8%)。結婚や妊娠、出産、育児が、自身のキャリアへ何らかの影響を与えると考える人は女性が多いのかもしれません。
一方、独身でいることのデメリットには、次のようなことが考えられます。
幸せそうな家族を見たとき、仕事で疲れて真っ暗な部屋に帰ってきたとき、実家からひとり暮らしの部屋に戻ったときなどに、ふと孤独を感じる瞬間があるものです。
また、結婚している友人が家族の話をするとき、子どもの世話をする様子を見たときなどに、寂しくなる人もいるでしょう。
日々のちょっとしたトラブルや人間関係で嫌なことがあって落ち込んだ場合に、支えてくれる家族がそばにいません。
心の支えだけでなく、病気をした時の身体的な支え、金銭が必要な場合の経済的な支えなどもありません。
親族や友人からの「結婚しないの?」という言葉や、直接言われなくても、そういった目で見られることにプレッシャーを感じることがあるかもしれません。
これにより、親戚の集まりや同窓会などに行くことを避ける人もいます。
年を重ねるごとに老後に不安を感じるようになった、という独身者は多いものです。健康なうちは良いですが、体調がすぐれなくなった時や体が不自由になったときに、サポートしてくれる家族がいないとやはり不安でしょう。
孤独死のニュースを耳にすると、他人事とは思えず不安が増す人もいるようです。
一生独身でいることにはメリットもデメリットもありますが、それらを把握した上で、どちらを選択するかは個人の自由です。
しかし、一生独身でいることを決めたら以下のことをする必要があるのでご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
独身の場合、頼れるのは自分だけです。病気や怪我で動けなくなったとき、職場の同僚が世話をしてくれることもありますが、それはほとんどの場合は一時的なものです。
それだけでなく、収入も途絶えてしまうことは肝に銘じておく必要があります。そのため、健康管理には留意しなければいけません。健康診断や人間ドックで定期的に健康状態をチェックし、日ごろから栄養バランスのとれた食事と適度な運動を心がけましょう。
一生独身の場合は、家計においても自分だけが頼りです。月々生活していくのに十分な収入を維持していかなければいけません。
病気や怪我などで収入が途絶えた場合に備え、保険に加入すると良い場合もあるでしょう。また、老後の年金も当然自分一人の分だけになります。
いつ、どんな支出があるのか、どれだけ貯蓄が必要なのか、一人で考えるのは難しい場合は、ファイナンシャルプランナーに相談してみるのも良いでしょう。
何でも一人でやっていける自信があっても、病気や怪我などでどうしても人の助けが必要になる場合があります。何かあったときに相談できる人がいれば心強いでしょう。
友人や近所の人、医療や福祉でお世話になっている人など、いざというときに頼れる人と普段から良好な関係を構築しておきましょう。
一生独身だと決め込んだとしても、周りはどんどん結婚して、既婚者ばかりの環境になっている人も多いでしょう。
結婚願望がある人がこんなに多いと、「やっぱり結婚したほうがいいのかな……」と不安になってしまうかもしれません。
一生独身とは決めたものの、結婚の良さも理解しておきましょう。
比較的若いうちに結婚した人は、子育てに関するメリットを大きく感じています。結婚自体は何歳になってもできますが、出産や育児のことを考えると、なるべく体力があるうちに結婚するほうがいいのかもしれません。
特に子どもがほしいと考えている人にとっては効率よく結婚相手を見つけられる方法を考えましょう。
成人しても、結婚するまではまだまだ親を心配させている人もいます。子どもが結婚したらやっと親も安心して自分の生活を満喫できるようになるでしょう。
自分を産んでくれた親を安心させるためにも、また親と同じような幸せな人生を送るためにも結婚が一つの選択肢と考える人も多いのです。
年齢を重ねるとともに、周りにはどんどん既婚者が増えてくるのは事実です。いつかは結婚しなければという思いがある人にとっては、結婚できたことで焦らなくなるのもメリットの一つです。
「結婚ができないから独身」というのと、「独身が良くて独り身」では意味合いが異なります。結婚できなくて自暴自棄になって独身を選んだのだとしたら、もっと有効的な婚活方法を見つけてみましょう。
「一生独身のメリット・デメリット!独身を選択する理由と傾向」はいかがでしたか?
独身のメリットには時間やお金を自由に使えること、周囲との今の関係性が保ちやすいことです。一方、デメリットは孤独感や家族の支えがないこと、老後の不安などが考えられます。一生独身でいるならば、健康管理やライフプランニング、いざという時に頼れる人間関係づくりをしておきましょう。
結婚して家庭を持つと、独身の時のような気楽さはなくなるかもしれませんが、独身では味わえなかった心の安らぎを得られるメリットがあります。
また、今までの交友関係に影響を与える可能性はゼロではありませんが、家族を通して新たな出会いが生まれる可能性も多いにあります。
一生独身でいることのメリット・デメリットを比較して「結婚してもいいかな」と思ったり、一生独身でいるつもりだったけど「やはり結婚したい」と思ったときには正しい婚活方法で、効率よく素敵な出会いを見つけましょうね。
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