埼玉県秩父市といえば、埼玉のみならず全国でも人気の観光スポットです。それだけでなく秩父は住みやすい街として全国からも評価されています。子育てもしやすく生活がしやすいのです。
それでは、秩父市にはどのような魅力があるのでしょうか？
この記事では、住みやすく子育てのしやすい秩父市の魅力について徹底解説いたします。
秩父でのんびり観光したい！
子育てもしやすいほど住みやすい街なんだね。
✔秩父の観光事情
✔秩父の住みやすさ
✔秩父の子育てのしやすさ
もくじ
観光地としては、安くて近くて時間もかからないという利点を武器にして飛躍しています。埼玉県は「海なし県」と呼ばれるだけでなく、「山なし県」とも言われていますが、秩父は貴重な山岳地帯です。
首都圏から電車で約1時間半で行ける手軽な観光地として、多くの人々が訪れています。100年ほど前までは、その魅力がわかりにくく、あまり特徴のない観光地でしたが、リーマンショック以降、消費が縮小した中で「安・近・短」という言葉が流行しました。
これにより、秩父の一日で楽しめる観光地という弱点が逆に利点となりました。人々は「こんなところもあるのか」と驚きながら、秩父を訪れるようになったのです。
山登りのブームも訪れ、ファッション重視の「山ガール」たちにも人気があります。
秩父エリアで最も人気のある観光地は、やはり長瀞です。日本最大の一枚岩である岩畳が広がり、その上を荒川が流れています。この渓谷をダイナミックに川下りするのが、長瀞の代表的なアクティビティです。
また文化を体験するなら、12月に行われる秩父神社の「秩父夜祭」がおすすめです。勇壮な屋台囃子が鳴り響き、10トン以上の屋台や笠鉾の山車が市内を練り歩きます。この地域独自の歌舞伎芝居も屋台で演じられ、見どころの一つです。また、秩父神社に伝わる神楽と合わせて、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
秩父全域には、観世音菩薩を祀った3つの寺院である秩父札所があります。また、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の舞台として知られるようになってからは、「聖地巡礼」の訪問者が急増しました。これにより、従来の40代から60代の観光客に加えて、20代から30代の新たな層が歓迎されるようになりました。
また、秩父の最大の魅力と言えば、武甲山の麓に位置する羊山丘陵の斜面約1万7600平方メートルに広がる「芝桜の丘」でしょう。この場所では、様々な色の芝桜が植栽され、毎年4月中旬から5月上旬には100万人以上の人々が訪れます。
同様に、日高市の「巾着田の100万本の曼珠沙華」もそうですが、近年、埼玉では「極端に草木を密集させる」観光手法が見受けられます。
「観光地」としての自覚を促したのは西武鉄道でした。かつて秩父地方へ行くには、秩父鉄道経由しか手段がありませんでした。そのため、秩父市街より手前にある長瀞だけを見て帰る観光客が多かったのです。
しかし、1969年に西武鉄道が秩父に乗り入れて以来、状況は変わりました。交通網が整備され、秩父の街が東京と直結しました。西武鉄道も自社の乗客を増やすために特急を運行し、秩父を起点とした広域な観光を推進しました。これにより、「秩父リゾート都市圏」として地域が活性化しました。
秩父は元々、精密機器産業や農業も盛んであり、観光だけで生計を立てている認識は少なかったです。観光に頼らなくても生活ができるという姿勢がありました。
また、「秩父音頭」には「自分たちはこう考えるけど、おかしかったら笑え」という一節がありますが、これは秩父の閉鎖的な地域性を表しています。
約100万年前、埼玉は秩父以外は海の底でした。現在の秩父多摩国立公園を中心にした地域だけが海面から突き出し、秩父島と呼ばれていました。
しかし、地殻変動により秩父島は隆起し、秩父盆地となりました。この地勢の変化からもわかるように、秩父は太古から開かれた地域であり、独自の魅力を持っています。
しかし、これも昔話です。西武の参入以降、観光客を受け入れる気持ちが芽生え、観光業に旨みを感じるようになりました。
行政も観光に力を入れ、秩父は少し元気な観光地へと変貌しました。今では、西武秩父駅前の仲見世商店街を含む観光地でなければ生活が成り立たない人々が増えているのです。
現在、秩父の観光業をけん引しているのは、2014年に秩父市、小鹿野町、横瀬町、皆野町、長瀞町の5つの自治体が共同で設立した一般社団法人「秩父地域おもてなし観光公社」です。
この公社は、SNSを活用した情報発信や地域密着型の旅行商品のオンライン販売、レンタルサービスの提供、ガイド団体の統一や育成、そして少人数のホームステイを通じた修学旅行の誘致など、従来にはなかった観光活動を展開しています。
その結果、秩父市の観光客数が前年比で約22万人増の約556万人となりました。
さらに、観光客数の増加を図るために公社が特に力を入れているのが、訪日外国人をターゲットにした観光事業です。2016年には、公社が主導して設立された「インバウンド政策コア会議」が、地域全体で外国人観光客を受け入れる方針を策定しました。
秩父や長瀞の三峯神社や宝登山神社などは、パワースポットとして外国人にも人気が高く、秩父の観光資源を活用するために埼玉県や秩父鉄道、西武鉄道などと連携しています。これらの取り組みは、秩父の観光業の成否に大きな影響を与えているのです。
秩父が日本で最高クラスに住みやすいと言われているのは本当でしょうか？
観光地として元気な秩父は、住みやすさにも注目されています。しかし、現在の人口構成は主に団塊世代以上のシルバー層です。大規模な商業施設の進出にも関わらず、ファミリーやDINKS層を取り込むことには苦戦しています。
この点は、秩父の独自性である「秩父共和国」の国民性を反映しているかもしれません。
明治初期には、県人口が70万だった頃、10万人を秩父地方が占めていました。現在の埼玉県は700万人を超えますが、秩父市の人口は6万人と減少しています。
その結果、「埼玉唯一の過疎地域」という不名誉な称号を得るまでに至りました。この状況に対し、行政は「子育て支援」や「高齢者支援」、「空き家バンク」などに力を入れています。
秩父が子育てしやすい街として、特に注目すべきは保育料の安さです。現在は保育料が無償化されていますが、それ以前は厚生労働省が算出する保育料の基準額が上昇していたり、認可保育園の保育料を値上げしている自治体が多い中、秩父市は市町村合併より保育料を据え置きされており、保育料は日本一の安さだったのです。
また、子育て世代のサポートを図る施策も、以下のように次々と打ち出されています。
・乳児おむつ購入費助成制度
・紙おむつ用ごみ袋配布
・誕生祝い品配布
また、子どもの成長と合わせて利用できる制度もたくさんあります。医療や教育までの幅広いサポートが受けられるのは心強いですね。
「空家バンク」は近年、全国の過疎地域を含む田舎で積極的に行われている移住定住促進の施策の一つです。この取り組みを秩父市も力強く進めています。
この施策は、町で空家になった家を行政が管理し、不動産業者を介さずに内見から契約までを手掛けるものです。田舎暮らしに憧れる人や子育て世代を対象に人口増加を図ります。
秩父市は自然美を誇りながらも、池袋まで電車で約1時間という利便性があります。これは、田舎暮らしの初心者にとって最適な地域と言えるでしょう。
かつて、西武鉄道には、西武秩父駅から小鹿野町を経由して西武系リゾート施設の多い軽井沢まで路線を延伸する構想がありました。現在は頓挫していますが、もし計画が実現すれば、秩父への移住の魅力や土地の価値も上がるでしょう。
「秩父は最強クラスに住みやすい街！子育てしやすい秩父の魅力と観光」はいかがでしたか？
秩父市は観光名所も多く、自然も豊かなので子育てにも抜群の安定感です。秩父の歴史を知る中で魅力を再発見してみてくださいね。
この記事は「ラポールアンカーさいたま」が執筆いたしました。
1993年10月28日生まれ。現住所、神奈川県横浜市。
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