杜の都といわれる仙台では、江戸時代の仙台藩祖である伊達政宗公の名は有名です。仙台市民の特徴を考えたとき伊達政宗の影響を考えずにはいられない人も多いはずです。
どの他府県でもそうですが、強く影響を与えた歴史上の人物が、今の風土を作ったといっても過言ではありません。
特に仙台では、伊達気質と呼ばれるほどの影響がありますが、歴史から読み解ったとき、仙台市民にはどのような特徴があるのでしょうか?
この記事では、歴史から読み解く仙台人の特徴について徹底解説いたします。
✔仙台市民の男女の特徴
✔伊達気質といわれる市民の本音
✔他県や仙台移住者から見る仙台市民の特徴
もくじ
仙台に暮らす人々が考える仙台市民の気質は「優しい」「穏やか」と、いったポジティブな面が目立っているように感じれます。
また、シャイな面が初対面の人に誤解を与えてしまった結果「冷たい」と、感じられるケースも少なくはないといいます。
それでは、具体的に仙台市民にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
仙台人、なかでも男性の気質を表す言葉に「伊達男」があります。イケメンという意味合いだけでなく、「派手なものを身に付ける」「格好つけ」「遊興(女や酒などの遊び)を好むなどの意味も含んでいます。
「伊達」は仙台藩主の伊達氏が由来ですが、その代表はいわずと知れた伊達政宗です。
「伊達男」という言葉が現在用いられるような意味を持ち、仙台男性の気質として語られるのも、 政宗の性格に、そのルーツがあります。政宗の派手好みは、歴史ファンの間では、かなり一般的に知られています。
例えば、東鮮出兵で京都に赴いた政宗軍の装備は、紺色地の旗に金色の日の丸が描かれ、軍馬に着せた武具には、虎や豹の柄に孔雀の羽があしらわれていたといいます。陣笠は1mばかりもある三角帽子、陣羽織も含めてやはり金色であり、なかには水玉模様の柄もあったとする説もあります。
このようなド派手な装束の軍勢が1,500~3,000人も京都の町を闊歩していたので目立たないはずはありません。このときのインパクトから、派手な着こなしを好む人のことを「伊達者」と呼ぶようになったのです。
「伊達」という言葉に含まれているのは、身なりの華美さのみではありません「伊達男」という言葉の発祥には諸説ありますが、政宗の機知を物語るエピソードに由来しているとされています。
豊臣秀吉の奥州征伐に抗っていた大崎・葛西一揆を煽動したと疑惑をかけられた政宗は、その釈明のため秀吉のもとに赴く際、死を覚悟していることを表すため、白装束に身を包みました。さらに、政宗一行の行列の先頭には金箔塗りの磔柱(はりつけばしら)が掲げられていました。すべては死の覚悟を秀吉に表明するためでした。
しかし、白装束と黄金の十字架を準備して聚楽第に出向いた政宗は、一揆煽動の疑惑について、あらかじめ自身の花押(自書であることを示す署名)に細工をしておくことで切り抜けていたのです。
身の潔白を示す証拠も用意しておきながら、万一不測の事態があれば命を奪われる覚悟さえできています。ハッタリと紙一重の意思表示です。
「伊達男」 という呼称には、このエピソードが示す政宗の性質も含まれています。そこには身なりの誇示ばかりでなく、自身の心意気や侠気を表に見せるという意味合いも込められています。
つまり、伊達気質を受け継いでいるであろう仙台人は「都会的」「見栄っ張り」とよく言われるのです。
日本各地の県民性を語る際、江戸時代の藩政が与えた影響は避けて通れません。 江戸時代以降に、明治維新や太平洋戦争の敗戦など、日本人の価値観を大きく左右する転換点が訪れているものの、明治から現代に至るまでの期間は150年あまり。
それに対して、江戸時代は270年以上も独自性の高い藩による自治が行われてきました。そのため、各藩の習俗が地域に深く根付います。いわば日本人独自の文化や気質の源流は江戸時代にあるといっていいでしょう。
仙台人の気質が、伊達政宗を筆頭にした仙台藩の風習に根差していると考えるのは、あながち見当はずれとはいえません。
「伊達者」も、 仙台人の中に連綿と受け継がれてきたアイデンティティなのです。
さて、政宗が仙台人に与えた影響は「伊達者」だけではありません。仙台人はよく「怠け者」と言われることがあります。 仙台人は怠け者と呼ばれることを嫌っているようですが、残念ながら、他県の東北人から、そう見られているのは事実のようです。
仙台人が「怠け者」と呼ばれるのも、実は政宗にあるという指摘があります。
仙台藩の郷土史家・佐々久によれば、
「政宗の晩年の政治はいたってのんびりしていて、慈悲心のある、いわゆる仏教政治、緩やかな政治をやった。南部藩 (岩手県)と違って税金が安い。その代わり借金が増えて行った。税金を上げようとする時期は何回かあったが、それもしないまま幕末を迎えてい る。原因は大藩の風、努力をしない緩やかな政治に慣らされて、どちらかとい うと怠ける、最小限度の生活に甘んじるわけです。大藩の風と藩政の緩やかさ が仙台人を甘くしたのではなかろうかと思います。その結果信賞必罰がおろそかになり、領内に怠け者を育てた。その傾向は今も残っています」
(『「仙台人」 気質』河北新報出版センターより)
どれだけ財政が悪化しても、ほったらかし。第4代藩主の綱村は愚かな藩主の典型例でもあるといわれています。もし吉村が藩政改革を断行しなかったら、仙台藩はとっくに破綻していたかもしれません。
そのような状況にもかかわらず、家臣団は吉村の改革に反抗して、自らの利益しか求めず、何も変えようとしませんでした。まさしく「怠け者」の源流なのです。
さらに、仙台人は「おおらかでのんびりしている」とも言われます。確かに、仙台人と接していると、どこか楽観的で、心の広さのようなものを感じます。
東北随一の大都会を築き、生活にも一定程度の余裕があるので、切羽詰まることがないのでしょう。またこの気質は、そのまま時間にルーズな「仙台時間」を生んだともされています。
今でこそ、支店経済や移住者によって「仙台時間」は薄まりつつあるといいますが、現地で話を聞いてみると、「飲み会の開始時間が5分遅れるのは当たり前」と仙台人は主張します。やはり、いまだに仙台にはのんびりとした時間が流れているのです。
ファッションや外見は、都会的で洗練されていて、じっくり話してみるとユーモアがあり、機知に富んでいます。
その一方で、伊達者がゆえに、周囲から誤解を受けたり、マイナスイメージばかりを受け取られることも多い……。仙台人気質の「伊達者」は、長所と短所が表裏一体なのです。
ポジティブな印象 | ネガティブな印象 |
---|---|
穏やか | シャイ |
振る舞い好き | 人見知りが激しい |
頭のいい人が多い | 冷たい |
気さく | 閉鎖的 |
次に、仙台の女性にはどのような特徴があるか見ていきましょう。
仙台人は「伊達男」と言われますが、あまり女性の視点で語られることは少ないです。どちらかというと、名古屋や水戸と並んで「日本三大○ス都市」に挙げられるように、マイナスイメージばかりが先行しています。
ちなみに、このようなイメージがついた理由は様々ですが、有力なのは参勤交代説。殿様に気に入られるため、キレイどころの女性を根こそぎ江戸に連れていったという説もありますが、それよりも、参勤交代で江戸に赴いた際、仙台男たちが東京の吉原遊郭に通い詰めたからという説もあります。
仙台男が吉原に通うのは「仙台に美人がいないから」という噂が広まり、明治時代に通説として紹介されたので、一気に浸透したと考えられます。
現在でいえば、SNSで広まった風評被害に他なりません。国分町に訪れる度、お嬢に出身地を聞いて回ってみても、 仙台出身の女性だけが特段に可愛くないと感じることはありません。
仙台に対する 「妬み」「やっかみ」から風説が流布したとは言わないまでも、あくまでも噂の領域を出ないことは間違いないのです。
東北中の女性が移住してくる仙台の女性をルックスで分類するのは、ほぼ不可能であり、意味もありません。今は様々な県民とのミックスも進んでいて、ス タイルは食生活の変化によっても大きく変わるという研究もあります。
さて、仙台女性の特徴を街中で聞いてみると、以下の表のような回答が得られました。
おおらかで明るい
自分の価値観を信じる
異性に積極的
芯は強いが欲望に弱い
ファッションにうるさい
男性に求めるのは経済力
愛嬌がある
軽自動車はダサいと思っている
金遣いが荒い
安産型の女性が多い
実際に、東京からUターンしてきた30代男性は、このように言います。
「仙台女性の気質となると難しいかもしれないが、気風はなんとなくあるかもしれない。男性と共通しているのは、やっぱり外見というかブランドが好き。キャバ嬢はこぞってブランドバッグを持ちたがる。あんまりみすぼらしい格好をしていると男性から相手にされないってのもある。だから、ファッションにこだわりがあったりするし、金遣いは荒い。安っぽく見られたくないんだろうね」と分析しています。
これがけっこう的を射ているのか、 仙台女性に聞くと、「男性に経済力を求める」「軽自動車はダサいと思っている」などの回答が目立ちました。
これらの特徴が、男性の気を引くためだと仮定すると、仙台女性は「伊達男」 を捕まえるため、自ら「伊達女」になっていったとも考えられるのではないでしょうか?
仙台人といっても、性格や好みは十人十色であり、大都市ゆえに一律に定義するのは難しい……。
例えば、「おおらかで明るい」「話好き」という意見は多かったですが、実際に仙台女性に聞いてみると、あまり実感はないと感じる人もいます。
全国3万2000人のアンケートを心理学的に分析した『ケンミンまるごと大調査』という本によれば、宮城県女子は「好奇心が旺盛で問題が起きても冷静に対応できる」という側面が指摘されています。
これは仙台に限った話ではないので、当てはまるかどうかは微妙ですが、男としてはなかなか興味深い特徴が示されている。それが「周囲からMだと言われる」という項目が全国1 位なのです。
ガールズトークで盛り上がるこの話題ですが、初対面でそこまで本音を語っているかどうかは断言できませんが、少なくと も「M」を自称する女性が多いのは案外本当なのかもしれません。
さて、仙台市民は周りの件からどう思われているのでしょうか? 仙台周辺の他県からの意見を見てみましょう。
仙台人は地味で素朴な東北人の中でも、かなり特殊な気質をしているからなのか、東北他県からの評判はあまり良くないと言われています。
宮城県を取材の中で聞こえてくる仙台人のイメージをまとめると、けっこう散々な言われようなのです。
やたらと都会人ぶっている
なぜか東北の他県を見下す
店員さんが不愛想
標準語を話していると思っている
少し批判されただけでムスっとする
ブランド物を自慢げに見せつける
やたらと発祥の地にこだわる
運転マナーが悪い
基本的に無責任
プライドは高いのに嫉妬心が強い
怠け者が多い
オシャレだと思ってんの?
実はあんまりおいしいものがない
仙台人は、こうしたマイナスイメージをひどく嫌います。
「単なるやっかみだ」 と憤る人も多いはずです。ここでは、あくまで客観的に「なぜ嫌われてしまうのか?」をテーマに解説していきます。
さて、「運転マナーの悪さ」や「怠け者」については先述の通りです。その他に、他県民の意見を概観すると、仙台人が嫌われる理由の中に、「仙台人が自慢にしていること」が含まれていることがわかります。
例えば「発祥の地」「オシャレ」「おいしいもの」など、本来は仙台の街を彩るプラスイメージのはずですが、他県民にとってはどうもマイナスイメージに逆転しています。 おそらくこれらの逆転現象に触れて、仙台人は「妬み」「やっかみ」だと感じて いるのでしょう。
しかし、他県民から話を聞いてみると、やはり根底にあるのは「他県を見下すくせに批判されると怒る」という点が、かなり反感を買っているようです。
生粋の仙台人のみならず、終の棲家を構えた移住者たちから、「仙台を批判するとは何事か!」という意識を強く感じるそうです。
とある岩手県女性は、仙台生まれの先輩と飲みに行くと、「そっちは田舎だもんなぁ……」「仙台はいいとこだろ?」と、ちょっとした言葉の端々から上から目線を感じることがあるそうで、どうも鼻につくらしい……。
さらに、他の地域の人からすると、仙台市民は相手を見下していることへの自覚が全く感じられないとも話していました。東北の中心地という自負心が強いので、ナチュラルに東北他県を見下してしまうのではないでしょうか?
実は、このように感じる人は、宮城県民の中にもいます。例えば、気仙沼で露骨に仙台人を嫌う人と出会いました。
ある居酒屋で「仙台を取材する」とマスターに伝えると、「あんなとこ行ってもおもしろくないベ!」と、そこから仙台の悪口のオンパレード……。
いわく「仙台の魚はうまくない」「森なんかない。街路樹があるだけ」と言いたい放題! もしかしたら個人的な恨みがあるのかもしれませんが、同じ県内でこれだけこき下ろす人が存在するというのも一つの事実です。
そんなふうに言われたら、いくらおおらかな仙台人でもキレないわけがありません。そこで「仙台はお前ら田舎とは違う!」という論陣を貼 るので、反論できない東北、他市他県の人々からは「都会人ぶりやがって!」と、 これまた反感を買う……。
そんなループを長年繰り返してきたと考えれば、仙台人が周囲から嫌われてしまうのも無理はありません。
仙台人が言う「妬み」「やっかみ」 は、ヨソ者との関係性の中で生まれてきたといってもいいでしょう。
こうした仙台人の特徴は、京都人にも近しいものを感じます。関西の中心地というよりも、日本の中心地という意識が強いので、仙台人に輪をかけてアイデンティティが肥大化しています。
仙台人は東北人を見下すことはあっても、東京人を見下すことはありませんが、京都人は、京都至上主義を貫いているので、東京からの来訪者を「お上りさん」と表現して、見下すこともあります。
そんな京都人と仙台人が似ているのが「ヨソ者に厳しいところ」です。京都人は観光客に優しい一方、移住者に対しては露骨に嫌がらせをしたりもするそうです。その結果、京都の移住者は仕事を探すのにもひと苦労するのです。
仙台人もよく「とっつきづらい」「不愛想」と評されるように、ヨソ者には冷たいイメージを抱かれています。長らく支店経済が街を支えてきたこともあり転勤族もいますが、いじめに近い仕打ちを受けたという声もちらほらと……。
職場によっても雰囲気が違うので、何ともいえませんが、多かれ少なかれ、こうした声が仙台人の排他性を強調するエピソードになっていることはいうまでもないでしょう。
その一方で、仙台はヨソ者を受け入れることでも発展してきました。嫌われているはずの東北他県、さらには東京からの転勤族など、様々な背景を持った移住者たちによって現代の仙台は築かれてきました。
つまり、仙台人がとことん排他的だったとしたら、今の仙台はないはずなのです。
ここでポイントになるのが、仙台人を表現するもう一つのキーワードでもある「シャイ」。仙台人が初対面のヨソ者にそっけないというのは、ひとたび同じ話題で盛り上がると、途端に人懐っこくなります。さらに、少し褒めようものなら、マブダチともいわんばかりの距離感で接してくれるのです。
これは、仙台人がシャイな上に周囲から嫌われてきたので、ヨソ者に対する警戒心が強くなっているせいではないでしょうか?
決して仙台人はプライドの塊ではありません。打ち解けるまでの時間も京都人と比較したらよっぽど短いです。仙台人が嫌われてしまうのは、ちょっとした習慣と齟齬が原因なのだと感じるのですが、仙台人にとってはいかがでしょうか?
「仙台市民の特徴は伊達気質!歴史から読み解く仙台人の特徴」はいかがでしたか?
仙台に定住する人と、周りから見る人では評価が違ってみえることがわかりました。どちらにしても、東北最大の都市、仙台では多種多様な文化があり、考え方も人それぞれです。
一方、歴史を振り返ってみると、伊達政宗の影響が感じられることもありました。仙台に住むメリットを十分に発揮して、よりよい毎日にしたいものですね。
この記事は、結婚相談所の「ラポールアンカー仙台」が執筆いたしました。仙台市民の婚活をラポールアンカーが応援しています。
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