堅苦しく形式ばったイメージの強い「結納」ですが、ここ最近は結納を行わず、両家顔合わせの食事会のみで済ませるカップルが増えているようです。
しかし、結納は昔からある婚約の伝統的な儀式でもあり「結納を本当にしなくてもいいのか」と心配する人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、最近の結納に関する決め方や、結納をしない場合は他にどのような顔合わせが主流なのか解説します。
目次
恋ラポのアンケートで、結婚式や入籍前に「結納を実施したか?」聞いてみると、「結納をしない」と答えた人は全体の80.0%となりました。それぞれの割合は以下の通りです。
・結納をした 12.2%
・略式結納をした 7.8%
・顔合わせをした 75.8%
・結納も顔合わせをしなかった 7.2%
※結納をしない人は「顔合わせをした」と「結納も顔合わせもしなかった」の合計です。
上記アンケート結果より、今や結納をする人は少数派であることがわかります。
では、結納しなくても問題ないのでしょうか?順番に見ていきましょう。
結納をするかどうかは、両家の伝統や地域性、両親の気持ちによる部分が大きく影響します。
そもそも結納とは、「家と家との結びつき」を象徴する儀式であるため、家のつながりを重視する家庭であれば、結納を行うことが当たり前になってきます。
よって、結納をしないことが常識外れというわけではなく、各家庭の結婚に対する考え方によると言えます。
結納をするのか、しないのかは、最終的には新郎新婦で決めるカップルが多いのが現状です。
かつては、男性側の家長が決定権を持っていたものの、最近では結婚する本人同士で話し合い、両親に伝えるケースも多くなっています。
結納は家の結びつきを象徴する儀式であるため、仮に新郎新婦で話し合って結納はしないと判断をしたとしても、必ず両家の親に相談し、最終的に決断した方が良いでしょう。
この章では、結納する人の割合、するしないの判断基準について紹介してきました。
結納する人の割合は少数派になっていますが、新郎新婦だけで決めるのではなく、両家を交えて話し合いは必ず行いましょう。
次に、気になる結納金について紹介していきます。
結納をする場合、結納金の受け渡しがありますが、結納をしない場合は、結納金の受け渡しについても両家が納得できる形で進めることが大事です。
結納金の有無は、それぞれの家の考え方によって異なります。結納をするしない同様、新郎新婦だけでなく、両家両親としっかり話し合って決めることが重要です。
この章では、結納金の意味や平均金額など気になるポイントを紹介します。
結納金とは、結納を行う際に男性の家から女性の家へ贈られるお金のことを言います。
結納金の意味は、「女性が嫁入りの準備をするためのお金」であり、いわば結婚支度金です。
以前は、花嫁衣裳として、「着物などの現物」が結納品として贈られていました。それが時代の流れとともに帯地(布地)代や着物代などの「お金」に変わり、今の結納金という形になったという歴史があります。
恋ラポの調査によると、結納金があったカップルの平均金額は90万円という結果になりました。ちなみに、100万円~150万円が全体の39.3%と多くを占めています。
「一包み」「一本」などと表現されるように、キリが良い金額ということで100万円と決めて準備する人が多いです。
一方、「結納金の金額は誰が出資するか?」という部分も関係してくるようです。例えば、新郎側の両親が準備してくれた場合は多少まとまった金額を結納金として渡す傾向があります。
また、新郎本人が準備する場合は無理なくできる範囲で準備する男性も多いです。
以上、結納金の意味や具体的な金額について紹介してきました。
結納をしなくても結納金の受け渡しが行われるケースもありますし、決して小さい金額ではないため、新郎新婦・両家両親でしっかり話し合って決めていきたいものですね。
次に、一般的ではなくなった結納について、「結納をしない」メリットとデメリットを具体的にご紹介します。
結納をしないカップルが多数派となっている昨今ですが、結納をしないことによるメリットとデメリットがあります。メリットデメリットを理解した上で判断できるようにしましょう。
それではさっそく、それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
結納をしないメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
結納をしない大きなメリットとしては、金銭的な負担が軽減するという点が挙げられます。
結納をすると、新郎側は結納金を準備する場合もありますので、金銭的な負担がやはり大きいです。結納をしなければ、このような金銭的負担が軽減される点が最大のメリットになるでしょう。
結納は家と家を結ぶ昔ながらの儀式になるので、どうしても堅苦しい雰囲気になってしまいます。
顔合わせであれば、形式ばった雰囲気はなく、両家で食事をしながら和気あいあいと和やかな雰囲気で進められる点もメリットの一つです。
形式ばったことはしたくないという人は、顔合わせの食事会のみで済ませるのもありでしょう。
次に、結納をしないデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
結納という一生に一度の婚約の儀式を体験できないというデメリットが挙げられます。
結納は、日本ならではの儀式であり、結婚をするときにしか経験できない貴重なものです。昔ながらの厳かな雰囲気・緊張感の中式を行うことで、日本人であることや結婚へのけじめを感じられるでしょう。
結納をしないことで、親同士の考え方や想いが伝わりづらく、両家の親交が薄れてしまうという点もデメリットといえます。
結納は形式的な儀式ではなく、お互いの文化や金銭感覚などを自然に知ることができるという側面もあります。
顔合わせのみの場合、こういった互いの文化や思考に触れることができないため、両家の親同士の親交が薄れてしまうという点はデメリットといえるでしょう。
以上、結納をしないことによるメリット・デメリットについてご紹介しました。
良い面・悪い面を考えて、両家にとって最適な選択をしたいですね。
次に、結納をしない場合は、それ以外にどんなスタイルがあるのかについて紹介していきます。
一口に結納や顔合わせといっても、いくつかスタイルがあります。ここでは、代表的な3つのスタイルとそれぞれの違いや特徴についてご紹介します。
正式結納とは、両家の間を取り持つ仲人がつきます。その仲人が両家の間を行き来し、「結納品」や「受書」のやりとりをします。
正式結納は仲人が仲立ちをするので、両家同士は直接会うことがないのが大きな特徴です。
近年では、仲人への負担の大きさを考慮し、正式結納をする人は減っていますが、「正式」という名がつく通り、最も格式が高い結納の形といえます。
略式結納は、料亭やレストランなどに両家が集まり、その場で結納品を納めるという形式で進められます。
正式結納同様、仲人を立てて行われる場合と仲人を立てずに、両親もしくは本人同士で進行する場合があります。
結納としての儀式的で厳かな要素は残しつつも、仲人無しで進行したり、両家が顔を合わせて進められる点が正式結納とは大きく異なります。
顔合わせ食事会は、会食の場を設け、食事をしながら両家を紹介し合うスタイルです。
正式結納や略式結納とは違い、仲人を立てたり、形式的な進行がないことが特徴です。
結納ではないため、結納金や金品を贈る必要はないですが、結納金の代わりに婚約記念品の交換を行うケースも増えています。堅苦しい雰囲気が苦手、和やかな雰囲気でお互いの紹介をしたい人におすすめです。
以上、結納や顔合わせのスタイルについてご紹介しました。それぞれの特徴を知り、新郎新婦・両家の意向が一致するスタイルを選びましょう。
「結納をしない人は80.0%」という結果にも現れているように、現代では結納ではなく、顔合わせ食事会を行うことが主流となっています。
「結婚=家と家との結びつき」という考え方が薄れていることや、結納を行うことで両家にとって金銭的負担が大きくなることが理由です。
結納のように形式的ではないものの、顔合わせの場合でもポイントはおさえておくと良いでしょう。
以下、顔合わせの流れをご紹介します。
顔合わせ食事会当日の流れ
1.男性側の父親からごあいさつ
2.両家が自分の家族をご紹介
3.記念品がある場合は、婚約記念品の交換
4.乾杯の後、会食と歓談
5.男性側の父親が締めのあいさつ
6.本人同士がお礼の言葉を述べる
上記のポイントをおさえることで、顔合わせ食事会をスムーズに進めることができて、両家の親交がより深まるでしょう。
結納の詳細についていかがでしたか?今回は、「結納をしなくてもいいのかどうか」についてご紹介しました。
・結納をしない先輩カップルは全体の80.0%。
・最近では結納をするかを決めるのも新郎新婦本人であることが多い。
・結納をしない場合は両家顔合わせの食事会を開催するのが主流。
この記事を参考に、結納をするしないの判断ができ、しない場合の流れを理解しスムーズに段取りを進めることができると良いでしょう。
コメントを残す